錬成塾 サンボ教室

サンボの歴史

 サンボ(САМБО)は旧ソ連で誕生した格闘競技種目 の一つで旧ソ連各地で行われていた民族格技や世界各国 で行われていた格闘競技(柔道・レスリングetc)の優れ た要素を集め、統一し、誕生したスポーツ種目である。
 その名称の発生は"自己防衛"(самозащита) と"武器を持たない"(оез оружия)のイニシ ャルによる合成語である。
 独立したスポーツ種目としてサンボが発生した当初は 赤軍兵士の訓練の過程で自己防衛と接近戦の練習法とし て活用され、一般軍事教育の中に位置づけられてきた。 しかし現在では、純然たるスポーツ種目として世界各国 に広がり、人気種目としての地盤を固めつつある。


サンボとはどんな競技?

 現ロシアの国技で、柔道とレスリングの技を兼ね合わせた格闘技。
 試合は6分間で行われ、階級は9階級に分かれている。 レスリングマットの上で、赤・青のサンボ着にスパッツにサンボシューズまたは レスリングシューズを着用して競技する。
 ルールは柔道に似ているが大きなルールの違いは、サンボは全身 (首と腰以外)ヘの関節技が許されているが、 絞め技が禁止されている。  またサンボは柔道と違い、組み手が自由で禁止技が少ないため、技のバリエーションが非常に多いのが特徴である。
  柔道と違って足関節を極めることもゆるされており、プロレスなどでも使われるアキレス腱固めはその代表的な技である。 そのため寝技の攻防はサンボ独特の展開を見せる。 勝敗は、間接技による一本勝ち・投げ技による一本勝ち・12ポイン ト以上差によるテクニカルー本勝ち・ポイント差による判定勝ちで決まる。
  国際試合では柔道、レスリングの五輪代表クラスも参加する。

国際サンボルール抜粋

1本勝

●自分の態勢を崩さずに相手をきれいに投げたとき
●相手の腕、または足の関節を取ったとき以上の場合1本となり試合は終了する。
また、試合中において、両者のポイントが12ポイントの差がでたとき(テクニカル1本勝)、その試合は1本と同じ扱いとなり終了する。
○体制を崩さずに投げ、相手が背中全面・肩から落ちる、またはブリッジになる。
○関節技が決まる。

4ポイント

●相手をきれいに投げたときに自分の態勢が崩れる。 (投げたときマツトに手を着いたり、膝を着いたりすること。 例えばともえ投げ、横捨て身等)
●投げ技から押さえ込みに入り、20秒間押さえたとき。
●態勢が崩れずに相手を投げ、肩から落とし相手の体がロ 一リングしたとき。
○抜げたとき体制が崩れ相手が背中全面・肩から落ちる、またはブリッジになる。
○体制を崩さずに投げ相手が体の側面から落ちる。
○押さえ込み20秒。

2ポイント

●相手が肩から落ち、そのまま背中をマットにロ一リングされ投げた入の態勢が崩れたとき。
●相手が尻もちを着き、その反動で背中がマツトにローリ ングし、投げた人の態勢が崩れたとき。
●押さえ込みで10秒間押さえたとき。(ただし、押さえ込 みは1試合に1回限りで、それ以上押さえ込んでもポイントは与えられない)
●相手に尻もちを着かせ、マットに対し腹ばい90度以内に倒し、投げた人がきちんと立っていたとき。
○投げたとき体勢が崩れ、相手が体の側面から落ちる。
○体勢を崩さずに投げ相手が腹・胸また尻から落ちる。
○相手が膝を着いた状態で投げ、体勢が崩れない場合。
○グランドの状態から投げ、相手が背中から落ち、体が完全に離れた場合。
○押さえ込み10秒。

1ポイント

●相手に尻もちを着かせ、投げた人の態勢が崩れたとき。
●投げにより相手がマットに対し腹ばいに90度以内に態勢が崩れたとき。
●相手が反則を犯したとき。
○体勢が崩れずに投げ、相手が膝・手・腕から落ちる。
○体勢を崩さず、相手が膝を着いた状態から投げ、体の側面から落ちる。
○相手が膝を着いた状態から投げ、背中全面から落ち、体勢が崩れた場合。
○グランドの状態から投げ、相手が体の側面から落ちる。
○体勢が崩れ、相手が尻、腹、胸から落ちる。

判定勝ち

試合時間内に1本が無かったときは、試合中にかけた技の得点が多い者が判定勝ちとなる。
同点の場合は、次の順で判定勝ちとなる。
 1)4点の数の多い方が勝ち
 2)2点の数の多い方が勝ち
 3)1点の数の多い方が勝ち
 4)最後にポイント(パッシーブポイント)を取つた方が勝ち
 5)アテンション、および注意が無く、0対0で両者無得点で 終わった場合は、両者ともに敗戦となる。

反則

反則は1回目で警告となり、相手に1点を与えられる。
警告3回でその選手は失格となる。
重大な反則で相手が怪我 をしたとき、試合は中断され反則負けとなる。

警告

次の行為は警告となる。
●自分から場外に出たとき。
●手を突っ張っていたり、積極的に攻撃を行わないとき。
●タックル等に入った後、マツトに沈んだ状態が続いたとき。
●マット上に這い、防御が続いたとき。最初は「注意」、2回目より「警告」となり、相手に1点を与えられる。こ の警告は、反則の警告と同等であり、反則警告に加えられ る。次の場合は「注意」が無く、即「警告」となる。
●押さえ込まれた人がそのまま場外に逃げたとき、その選 手は警告1で相手に1点を与えられる。
●関節を取られた状態で場外に逃げたとき、その選手は警告1で相手に2点を与えられる。

反則技について

○相手頭から落とす。
○てこの間接技。
○投げた相手に体重をかけて乗る。
○首絞め。ロ・鼻を無さえる。(呼級を妨げる行為)
○頭をねじる。頭部を絞める。頭部をマットに押し付ける。
○相手の顔に手・足・頭をつける。
○相手の足首をねじる。
○グランド・ポジションで、肘・膝で相手を押す。
○相手の指、つま先を掴む。
○ハンマーロック。手首の間接技。
○帯の下を掴む。袖口に手を入れる。
○マットを掴む。

関節技

ひとつの関節技が約1分間続き、
1本を取れない場合はスタンドとなる。

押さえ込み

●10秒間継続されたとき2点ジャッジペーパーの表示は2
●20秒間継続されたとき4点ジャッジペーパーの表示は4
●試合中2または4のポイントを得た後、引き続き関節技に入っても良い。しかし、押さえ込みの状態が続くとスタンドとなる。
●1試合中2または4ポイントを得たら、2度目以降の押さ え込みにはポイントが与えられない。

場外

●マット内に足が残った状態で投げ、両者が揚外に出たとき、場外を宣した後ポイントの有無を判定する。
●押さえ込まれている人が全身場外に出ていても、押さえ 込んでいる人の体の一部分がマット内に入っていれば有効である。
●関節技を続行中、技をかけられている人が全身場外に出ていても、技をかけている人の体の一部分がマット内に入 っているときは有効である。